ミュージカル『マリーと七色の部屋』感想レポ

久々にミュージカル鑑賞。
笑座こんぱるの七重さんが出演するということで行ってきました。ダンサー紹介でこんぱるの歌姫と謳われる彼女ですが、今期のショーで歌ってるのって一曲だけ。そして3人でのユニゾンのみなものだから、どんな歌声?歌ってるのが観たい!と言ったところ今回のミュージカルに出演することを教えてくれたのでした。優しい。
最後にミュージカルを観たのって多分ハローの何かだったと思うけど、どれがDVDで観たのか実際に観たんだか覚えてなくて不明瞭なんですよね。私の記憶力なんてこんなものだ。よって、今回生で観た感想を残しておきます。

公演概要

【Manhattan96】
ミュージカル『マリーと七色の部屋』
3/3(日) 11:00 キャンバスチーム 千秋楽

〈会場〉
R’sアートコート(労音大久保会館)
http://www.ro-on.jp/rsartcourt/

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写真がクシャクシャでごめんなさい。大混雑の新大久保で雨に降られたらこうなった。

事前の情報収集はできていなくて、七重さんが出るのと生オーケストラらしいという程度の予備知識での観劇に至ってしまいました。そんな素人の感想です。チラ裏です。

まず受付を済ませて会場に入ると、全席自由との説明あり。ほぼ開場と同時に入ったので、どこを選べばいいんだってばよ……状態で立ち尽くす私に案内の方が声をかけてくれました。「お一人様ですか?真ん中が見やすいですよ。」親切(´;ω;`)ありがとうございます。とても有り難かったです。折角だし全体を見たいなと思って結局2段目のサブセンあたりにした。

今回の会場は、R'sアートコート。アクセスも比較的分かりやすいし、会場は新しくはなさそうな感じもあるけど、綺麗だし、空調も快適で、椅子の間隔も十分で座面も硬すぎない。客席の真ん中から後ろには段差があり多分どこからでも見やすい。また来たいと思える良い会場でした。ただし地下なのでDocomo回線の電波が全く入らなかった。ぼっち参戦には非常に辛い。まあ携帯使いたければ地上のロビーに行けばいいだけのことです。

物販では、公演のパンフレットと台本の販売、円盤化の受注販売の予約を受け付けていた。観劇後にDVD注文しようか暫く迷ったけど、今回は辞めることにしました……価格も良心的だし、繰り返し観たい気持ちも重々あるんだけど、でもまた七重さんの立つ舞台は観に行けるって期待しているので。しかし、こうやって出し渋ってると、本当に気に入って手に入れたくなった時には円盤販売が無いなんてことになって後悔したりするんですよね。頼む強ヲタの皆さん、今後に繋げて下さい、お願いします。

と言う訳で、千秋楽を迎え公演終了している作品ではありますが、映像作品も今後出るということで、以下盛大にネタバレになりますので、ご注意下さい。

ネタバレといえば、ミュージカルのマナー知らなすぎてTwitterで感想呟く時にもネタバレになりマナー違反なのではないかとビクビクしていた。私のフォロワーにミュージカルにも精通している人は多分ほとんどいないはずで、ネタバレされたって感じる人がいるとすればエゴサして私のを読んだ人になると思うんだけど、私からすればエゴサまでしといてネタバレ食らったから怒るとか自分以外の他者に期待しすぎなのでは?って感じなんですが、郷に入れば郷に従えで、もしもマナー違反になっていたら改めますのでご教授下さい。ミュージカル界全然分からなくて怯えている。

では感想。


まず、前説で注意事項と大まかなストーリーを教えてくれるんだけど、歌と踊りに集中して欲しいからストーリー教えちゃうの、ミュージカルならではだなって思った。前説していた3人が見事なコメディアンっぷりで私結構楽しかったし、ここで期待が高まった。けど言うほど本編では笑いを取りに行ってた場面はなかった気がするwしかし楽しかったので良しです。
ストーリーは、伏線含めて分かりやすくて良かった。別世界に行く系って舞台でやるの難しそうだけど、今回のは想像しやすくて良かったですね。別世界の時より、ダニエル(空想癖強め男子)の現実世界では見えないだけであるかもしれないと思っている想像の中のもの達を理解することの方が難しかった(笑)
現実世界の時、マリー(ガチで自己評価が低い自虐系女子)と友達になりたかった子がいて、この時はマリーの自己評価が低すぎるせいで友達になれずに終わったんだろうけど、普通にこの子が不遇だなって思った。後に緑として救われてる?からいいのか??きっと物語の結末の後で友達になれたのでしょう。そうだといいね。
劇中コミュ障あるあるな気持ちのオンパレードで、分かるボタンを連打したい感じだったんだけど、特に笑ったのが会話の途中で相手に「もう帰りたい?」って聞くところ。聞きたくなる気持ち、分かります〜〜。
中盤、色のない世界に行ってから色を取り戻すまでは、演者それぞれのカラーがよくアピールされてるパート。数学推しの人が面白くて楽しかったです。数学は美しいの、とても分かります。
終盤、大本命の黒が出てきて、ラスボス感たっぷりに歌いきったと思ったら、そこから白が出てきて一瞬でラスボスが即落ちです。それだけ元からの願いだったって事なんだろうけど。白黒ふたりとも孤独過ぎか。
結末は、王道中の王道なんだけど、大衆が良いと認めているからの王道であるということで、気持ちの良いラストで良かったです。大団円で全員のユニゾンで終わるのがミュージカルっぽくてそこが良い。

生オケはチェロ、ベース、フルートが特に生って感じて聞いていて心地良かったです。楽器も詳しくないので多分この音だろう程度なものですが。やっぱり低音が生音なのは大きい気がした。とても贅沢だなと思いながら観劇していました。

歌、ダンスともに当然出ている人は皆さんレベルは高いし、個性があって観ていて楽しかったです。技術に関しては全く詳しくないので分からないけれど、妙なストレスや違和感なく物語に没入する事ができ、これだけストーリーの本筋について考えたりできるくらい、良質で余韻の残るミュージカルを観させてもらえたと思います。

黒役の七重さんですが、素晴らしかったです。予め好意というフィルターがかかっているので、冷静に観られないのは仕方のないこととして、美しさも存在感も圧倒されてひたすら見惚れていた。伏せられた目も、揃えられた指先も、床に触れる足先も、すらっとしたシルエットも、絵画みたいに綺麗でした。ソロ歌唱が聞けて満足です。こんな歌声してるんだな、上手だな、素敵だなって思ってみてました。こんぱるで踊る姿を観ていて道理で表情や見せ方に惹かれる訳だと腑に落ちた。広い舞台で歌い踊る七重さんが観られて良かったです。語彙力が足りないのが悔しい。凄かった!
これは余談ですが、終演後ロビーでの面会(出演者の方が出て来て話したり出来る時間)で、地上の明るい中で七重さんを見るのは初めてだったんだけど、地下のお店の中でも綺麗な人は、明るい光の中でも当然綺麗なんだなって思いました。ありがとう太陽。